第3回多摩川まつり アユが戻った多摩川と下水道の関係をPRしました

公開日:2015年9月19日

 平成27年9月19日(土曜日)、「第3回まるごと多摩川まつり!」(主催:多摩川流域懇談会)が大師河原水防センターで開催されました。
 午前中は、多摩川のゼロkm地点をはじめ、干潟で生きる生物の様子、浸水対策のために整備された堤防(スーパー堤防、高潮堤防)等の施設、羽田の渡し、ねずみ島など、河口付近を見て歩くウォーキングを実施。約50名の市民が参加しました。今年は全国で浸水被害が相次いだため、堤防や水位観測所など、浸水対策への関心が高く、同施設を熱心に見学する参加者の姿が印象的でした。また、午前中はまだ水位が高かったものの、干潟を代表する生き物、アシハラガニやクロベンケイガニなどが姿を見せ、多摩川の自然を改めて感じさせてくれました。
 午後は第44回多摩川流域セミナー「江戸前アユから考えるこれからの多摩川」が開催され、GKPの栗原秀人氏が講師(パネラー)として参加しました。栗原氏は水の「恵み」と「脅威」の両面から暮らしと水(川)のかかわりを解説。多摩川の治水や利水、水質の汚染とそこから回復を遂げてきた歴史を振り返り、都市部の水の管理や雨水排除、水環境の保全等を担う下水道の価値を伝えました。
 今回は「多摩川のアユ」がテーマでしたが、食べ物に限らず、私たちは水の恵みを授かって生きている「水の受益者」です。多摩川が著しく汚れた昭和40年頃を振り返ると、私たちには「被害者としての一面」と「加害者としての一面」が、同時に浮かび上がってきます。
 栗原氏は”飲水思源”という中国のことわざを例にとり、加害者にならないための水の使い方を考えてほしいと訴えました。飲水思源は、「水を飲む時に水源を思いやりなさい」という意味です。同じように、水の行き先に対する責任を自分ゴト化する言葉として同氏は”排水思源”を提案。「水を使う際、どうぞ水源のことを思い浮かべてください」と締め括りました。

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